2026.10.25
10月も終わりに近づき、小諸では朝晩の冷え込みが増してきました。
これから11月に向けて、寒さだけでなく空気の乾燥も気になる季節になります。
妊活中の方も、冬を迎える前に日頃の体調や生活習慣を見直してみませんか。
秋から冬へ。妊活中の体調管理で大切なこと
こんにちは。
小諸市の勉強堂薬局です。
11月に入ると、小諸では朝晩の冷え込みが厳しくなり、冬の訪れを感じるようになります。
日中は暖かくても、朝晩はぐっと気温が下がり、暖房を使い始めるご家庭も増えてくる頃です。
この時期は、寒さだけでなく空気の乾燥にも気をつけたいですね。
「手足が冷たくなってきた」
「肌や喉の乾燥が気になる」
「朝、布団から出るのがつらい」
「なんとなく疲れが抜けにくい」
そんな変化を感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
妊活中は、基礎体温や生理の状態に意識が向きやすく、少しの変化でも気になるものです。
ただし、寒くなったからといって、必ずホルモンバランスが乱れたり、妊娠しにくくなったりするわけではありません。
大切なのは、季節の変化に合わせて、無理なく体調を整えていくことです。
漢方では、季節や生活環境の変化も、体質を考えるうえで大切にしています。
今回は、秋から冬の妊活で意識したい**「補陰(ほいん)」「補血(ほけつ)」「巡り」**という3つの考え方をご紹介します。
二十四節気で感じる、冬の始まり
昔から日本では、季節の移り変わりを表すものとして「二十四節気」が使われてきました。
11月には、冬の訪れを知らせる2つの節気があります。
11月7日頃「立冬(りっとう)」
立冬は、暦の上で冬が始まる頃です。
小諸でも朝晩の冷え込みが強まり、温かい飲み物や冬物の衣類が恋しくなります。
この時期は、日中との気温差にも気をつけたいですね。
11月22日頃「小雪(しょうせつ)」
小雪は、山々で雪がちらつき始める頃を表します。
木々の葉も落ち、冬らしい景色へと変わっていきます。
空気の乾燥も進み、肌や喉の潤いが気になりやすい季節です。
こうした季節の変化に合わせて、服装や食事、睡眠などを見直していくことは、日々の健康管理にもつながります。
漢方で考える「補陰・補血・巡り」とは?
勉強堂薬局では、妊活相談の際に、生理や基礎体温だけでなく、冷え、疲れ、睡眠、胃腸の調子などもお聞きしています。
その中で、体質を考える際に大切にしているのが、補陰・補血・巡りという考え方です。
ただし、すべての方にこの3つが必要というわけではありません。
今の体の状態によって、何を大切にするかは異なります。
① 補陰(ほいん)──体の潤いを養う
漢方では、体を潤し、落ち着かせる働きを持つものを「陰」と考えます。
この陰が不足していると考える状態を「陰虚(いんきょ)」と呼びます。
例えば、
-
口や喉が乾きやすい
-
肌の乾燥が気になる
-
手足がほてることがある
-
寝汗をかきやすい
-
眠りが浅い
といった症状が、体質を考える参考になることがあります。
「冷え」が気になる季節ですが、漢方では、体を温めることばかりが大切なのではありません。
中には、潤いが不足していると考えられる方もいらっしゃいます。
そのような場合に考えるのが「補陰」です。
ただし、乾燥やほてりがあるからといって、必ず陰虚というわけではありません。
体を温めることと、潤いを養うこと。どちらが必要なのかは、体質によって異なります。
② 補血(ほけつ)──体を養う「血」を満たす
漢方でいう「血(けつ)」は、全身を養い、潤す働きを持つものと考えられています。
この血が不足している状態を「血虚(けっきょ)」と呼びます。
例えば、
-
顔色が優れない
-
疲れやすい
-
めまいや立ちくらみがある
-
肌や髪が乾燥しやすい
-
経血量が以前より少なくなった
といった症状が参考になることがあります。
漢方の「血虚」は、血液検査で分かる貧血とは同じではありません。
また、補血とは、単純に血液の量を増やすという意味でもありません。
漢方では、体を養う働きを補うという考え方です。
勉強堂薬局では、妊活の体づくりにおいて、**必要な血を「満たすこと」**を大切にしています。
特に、毎月の生理の状態は、体質を考えるための大切な情報になります。
③ 巡り──気血を滞らせないこと
漢方では、体を養うだけでなく、それが全身を巡ることも大切にしています。
そのため、補陰や補血とともに考えたいのが「巡り」です。
例えば、
-
肩こりが気になる
-
生理痛がある
-
経血に塊が混じる
-
ストレスを感じやすい
-
お腹が張ることがある
といった状態から、漢方では気や血の巡りに目を向けることがあります。
血の巡りが滞っていると考える状態を「瘀血(おけつ)」と呼びます。
ただし、瘀血は漢方独自の考え方であり、医学的な血行不良と同じ意味ではありません。
生理痛や経血の塊がある場合には、婦人科の病気が関係していることもあるため、症状が強い方は検査を受けることも大切です。
血を「満たすこと」と「巡らせること」。
この両方に目を向けることが、勉強堂薬局の漢方相談で大切にしている考え方です。
冷えが気になる季節。温めるだけでよいのでしょうか?
寒くなると、妊活中の方から「体を温めた方がよいですよね?」と聞かれることがあります。
もちろん、寒さでつらいときには、衣服や暖房などで快適に過ごすことが大切です。
しかし、漢方では冷えの感じ方も一人ひとり異なると考えます。
例えば、
「手足だけが冷たい」
「お腹や腰が冷える」
「寒がりなのに、顔はほてる」
「冷たい飲み物を取るとお腹の調子が悪くなる」
など、同じ冷えでも状態はさまざまです。
また、冷えを感じること自体が、不妊の原因になるとは限りません。
そのため、冷えをなくせば妊娠しやすくなる、という単純なものではありません。
大切なのは、冷えだけに注目するのではなく、疲れや睡眠、胃腸の調子、生理の状態なども含めて、今の体を知ることです。
秋から冬に取り入れたい、5つの養生
では、日常生活ではどのようなことを意識すればよいのでしょうか。
特別なことを始める必要はありません。
まずは、毎日の生活で取り入れやすいことから始めてみましょう。
1.温かい食事や飲み物を楽しむ
寒い季節には、温かい汁物や煮込み料理がおいしく感じられます。
具だくさんの味噌汁や野菜スープ、鍋料理などは、野菜やたんぱく質も一緒に取りやすく、おすすめです。
冷たい飲み物でお腹の調子が悪くなる方は、常温や温かい飲み物を選んでみてもよいでしょう。
ただし、冷たいものを一切取ってはいけないということではありません。
ご自身の体調に合わせて、無理なく取り入れてください。
2.首・お腹・足首を冷やさない工夫をする
朝晩と日中の気温差が大きいこの時期は、服装の調整も大切です。
首元を覆うストールや、足元を温める靴下などを活用してみましょう。
お腹や腰の冷えが気になる方は、腹巻きなども便利です。
ただし、カイロや湯たんぽを使う際は、低温やけどに注意してください。
3.旬の食材をバランスよく食べる
秋から冬は、大根、れんこん、ごぼう、にんじん、きのこ類などがおいしい季節です。
黒豆などの豆類も、日々の食事に取り入れやすい食材ですね。
漢方の食養生では、こうした食材を季節に合わせて取り入れる考え方があります。
ただし、特定の食材だけで「腎」を補えたり、妊娠率が高まったりするわけではありません。
肉や魚、卵、大豆製品などのたんぱく質も含め、いろいろな食品をバランスよく食べることを大切にしましょう。
4.睡眠と休息を大切にする
日が短くなり、寒さも増す季節です。
疲れがたまっているときは、無理をせず休息を取ることも大切です。
寝る直前までスマートフォンを見続けたり、夜更かしが続いたりすると、睡眠のリズムが乱れることがあります。
毎日同じくらいの時間に起きることや、寝室を快適な温度に整えることなど、できるところから見直してみましょう。
5.無理のない運動で体を動かす
寒くなると、外に出るのがおっくうになり、体を動かす機会が減ることもあります。
そんなときは、日中の暖かい時間に散歩をしたり、室内で軽いストレッチをしたりするのもよいでしょう。
適度に体を動かすことは、健康維持や気分転換にも役立ちます。
妊活中だからといって、特別な運動を頑張る必要はありません。
ご自身が心地よく続けられることを大切にしてください。
妊活中だからこそ、季節の変化に振り回されすぎないで
妊活中は、
「今月の基礎体温がいつもと違う」
「手足が冷たいから、妊娠しにくいのかな」
「最近疲れやすいのは、ホルモンの影響?」
と、体の小さな変化が気になることもあると思います。
でも、体調には日々の変動があります。
基礎体温も、睡眠時間や測定条件、体調などによって変化することがあります。
寒い日が続いたからといって、それだけで卵子の質や妊娠の可能性が下がるわけではありません。
毎日の数字や症状に一喜一憂するよりも、生理周期全体の様子や、普段の体調を振り返ることが大切です。
漢方相談でも、一つの症状だけで体質を決めることはありません。
補陰が必要なのか、補血が必要なのか、それとも気血の巡りに目を向けるのか。
生理や基礎体温、冷え、睡眠、食欲などを確認しながら、お一人おひとりの状態を考えていきます。
冬を迎える前に、自分の体をいたわる時間を
秋から冬へと移り変わる11月。
小諸では、これからますます寒さが厳しくなっていきます。
そんな季節だからこそ、温かい食事を楽しんだり、ゆっくりお風呂に入ったり、十分に休息を取ったりする時間も大切にしたいですね。
漢方で考える「補陰・補血・巡り」は、ただ体を温めるということではなく、潤いを養い、血を満たし、気血の巡りにも目を向けるという考え方です。
そして、必要な養生は一人ひとり異なります。
妊活中の方も、季節の変化に不安を感じすぎず、ご自身の体調を大切にしながら冬を迎えていただければと思います。
勉強堂薬局では、病院での治療状況も確認しながら、生理や基礎体温、冷えなどのお悩みについて漢方相談を行っています。
「自分はどのような体質なのだろう?」
「冷えや疲れが気になるけれど、何から始めればいい?」
そんな方は、どうぞお気軽にご相談ください。
赤ちゃんを迎えるための体づくりを、一緒に考えていきましょう。
執筆者
柴崎 公美子
登録販売者
日本不妊カウンセリング学会 会員
サプリメントアドバイザー
勉強堂薬局で妊活・不妊相談を担当。病院での治療と併用しながら、お一人おひとりの体質や生活習慣に合わせた漢方相談に取り組んでいます。


