2026.10.22
「子宮内膜症があると妊娠しにくいのでしょうか?」「病院で治療をしていますが、漢方でできることはありますか?」
子宮内膜症があるからといって、必ず妊娠できないわけではありません。ただし、病気の場所や程度によっては妊娠に影響することがあります。勉強堂薬局では、病院での検査や治療を大切にしながら、生理痛や経血の状態、冷えなど、体からのサインにも目を向けています。
子宮内膜症があると、妊娠しにくいのでしょうか?
こんにちは。
小諸市の勉強堂薬局です。
妊活相談の中で、
「子宮内膜症があると言われました」
「生理痛がひどく、以前から痛み止めを飲んでいます」
「卵巣にチョコレート嚢胞があるのですが、妊娠できますか?」
といったご相談をいただくことがあります。
子宮内膜症と診断されると、今後の妊娠にどのような影響があるのか、不安になる方もいらっしゃると思います。
しかし、子宮内膜症がある方すべてが不妊になるわけではありません。
実際には、病変のできている場所や広がり、卵巣や卵管の状態、年齢などによって妊娠への影響は異なります。
また、子宮内膜症があっても自然妊娠される方もいらっしゃいます。
大切なのは、子宮内膜症という病名だけで判断するのではなく、今の病気の状態と、妊娠に向けた治療方針を確認することです。
そして漢方では、病院での検査結果だけでなく、毎月の生理や冷え、疲れなど、日頃の体調にも目を向けていきます。
子宮内膜症とは、どのような病気?
子宮内膜症は、本来は子宮の内側にある子宮内膜に似た組織が、子宮の外側などにできる病気です。
主に月経のある年代の女性にみられ、生殖年齢の女性のおよそ10人に1人に認められるとされています。
子宮内膜症では、月経周期に伴って病変の周囲に炎症が起こり、痛みや癒着などにつながることがあります。
代表的な症状には、
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強い生理痛
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慢性的な下腹部痛
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性交痛
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排便時の痛み
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月経時に強くなる腰痛
などがあります。
ただし、症状の強さと病気の程度が必ずしも一致するわけではありません。
強い痛みがあっても病変が小さい場合や、反対にあまり症状がなく、妊活の検査で初めて見つかる場合もあります。
また、経血量が多い、月経が長引くといった症状がある場合には、子宮腺筋症や子宮筋腫など、別の病気が関係していることもあります。
子宮内膜症には、いくつかのタイプがあります
子宮内膜症は、病変のできる場所によって特徴が異なります。
腹膜にできるタイプ
骨盤内の腹膜に病変ができるもので、炎症や周囲の組織との癒着に関係することがあります。
卵巣にできるタイプ(卵巣チョコレート嚢胞)
卵巣内に子宮内膜症の病変ができ、古い血液を含んだ嚢胞が形成されます。
卵巣の機能や採卵への影響を考える必要がある場合があります。
深い部分にできるタイプ(深部子宮内膜症)
子宮と直腸の間や骨盤内の靱帯、腸管などに病変ができるタイプです。
強い排便痛や性交痛などにつながることがあります。
このように、同じ子宮内膜症でも状態はさまざまです。
そのため、妊活では病気の場所や程度を確認し、それぞれの状況に合わせて考えることが大切です。
なぜ子宮内膜症が妊娠に影響するのでしょうか?
妊娠が成立するためには、卵子と精子が出会い、受精し、受精卵が発育して子宮内膜に着床するまで、いくつもの過程があります。
子宮内膜症では、病気の場所や程度によって、これらの過程に影響することがあります。
例えば、卵巣や卵管の周囲に癒着が起こると、卵子が卵管に取り込まれる過程などが妨げられる場合があります。
また、骨盤内の炎症による環境の変化が、卵子や受精、胚の発育などに関係する可能性も考えられています。
ただし、子宮内膜症があるからといって、必ず卵子の質が悪くなる、着床できなくなるというわけではありません。
妊娠への影響は、お一人おひとり異なります。
特に卵巣チョコレート嚢胞がある場合には、卵巣予備能や今後の採卵への影響も考慮する必要があります。
手術によって痛みなどの改善が期待できる場合もありますが、一方で手術により正常な卵巣組織が影響を受け、卵巣予備能が低下する可能性もあります。
そのため、手術をするかどうかは、年齢や嚢胞の状態、症状、AMHなどの検査結果、妊娠を希望する時期を踏まえて、担当医と相談することが大切です。
漢方では、子宮内膜症の方の「血の巡り」にも目を向けます
では、子宮内膜症がある方に対して、漢方ではどのように考えるのでしょうか。
漢方では、病名だけで処方を決めるのではなく、今の体に現れている症状を確認しながら体質を考えていきます。
その中で注目することがあるのが、**「瘀血(おけつ)」**という状態です。
瘀血とは、漢方でいう「血」の巡りが滞っていると考える状態です。
例えば、
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生理痛が強い
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経血に大きな塊が混じる
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経血の色が暗い
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肩こりや頭痛がある
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下腹部に痛みや不快感がある
といった症状が参考になります。
子宮内膜症がある方の中にも、こうした症状がみられる場合があります。
ただし、子宮内膜症そのものが瘀血によって起こるという意味ではありません。
また、瘀血は漢方独自の体質の考え方であり、医学的な血流障害や骨盤内の癒着を直接表すものではありません。
子宮内膜症と診断されたからといって、必ず瘀血の漢方薬を使用するわけでもありません。
勉強堂薬局では、病院での診断や治療状況を確認しながら、生理痛や経血、冷えなどの状態を詳しくお聞きしています。
「瘀血」だけでなく「血虚」も一緒に考えます
子宮内膜症がある方の漢方相談では、血の巡りだけでなく、血の不足にも目を向けることがあります。
漢方では、必要な「血」が不足していると考える状態を**「血虚(けっきょ)」**と呼びます。
例えば、
「以前より経血量が少なくなった」
「疲れやすい」
「めまいや立ちくらみがある」
「肌や髪が乾燥しやすい」
といった状態がある場合には、血虚の傾向を考えることがあります。
一方、月経量が多く、鉄欠乏性貧血が起きている場合には、血液検査や適切な治療が必要です。
漢方の血虚と医学的な貧血は同じものではありませんが、両方の視点から体調を確認することが大切です。
勉強堂薬局では、妊活の体づくりにおいて、
必要な血を「満たすこと」と、その血を「巡らせること」
を大切にしています。
単純に血を巡らせればよい、あるいは血を補えばよいというわけではありません。
生理や基礎体温、冷え、疲れ、胃腸の状態などを確認しながら、その方に合った体づくりを考えていきます。


