2026.09.25
「病院で検査を受けても大きな異常はない。それなのに、なかなか妊娠につながらない」
35歳を過ぎ、不妊治療を続けている方から、このようなご相談をいただくことがあります。
漢方では検査結果だけでなく、生理や基礎体温、冷え、疲れなど、今の体に現れているサインにも目を向けます。
「原因不明」と言われ、治療を続けてきたけれど...
こんにちは。
小諸市の勉強堂薬局です。
妊活相談の中で多く聞かれるのが、
「病院では特に異常がないと言われました」
「原因不明と言われ、タイミング法、人工授精、体外受精と進んできました」
「治療を続けていますが、なかなか結果につながらず、何かほかにできることはないでしょうか」
というお悩みです。
検査で明らかな原因が見つからないのに妊娠につながらないと、
「異常がないのに、どうして?」
という気持ちになるのではないでしょうか。
ここで大切なのは、「原因不明=原因がない」という意味ではないということです。
現在行われている検査では、妊娠に至らない理由を明確に説明できない場合があります。
だからといって、漢方で医学的な「隠れた原因」を見つけられるということでもありません。
漢方では少し視点を変えて、今のその方の体がどのような状態なのかを見ていきます。
検査結果だけでなく、体からのサインを見てみましょう
例えば、
- 手足やお腹が冷える
- 疲れが取れない
- 貧血傾向がある
- 胃がもたれやすい
- 頭痛がある
- 生理痛が強い
- 経血に大きな塊がある
- 経血量が以前より少なくなった
- 基礎体温が安定しない
こうした症状は、病院の不妊検査で「異常」と判断されるものばかりではありません。
しかし、漢方相談では大切な情報です。
漢方では、必要な「血」が不足している血虚(けっきょ)、血の巡りが滞っている瘀血(おけつ)、体を支える「気」が不足している**気虚(ききょ)**など、その方に現れている症状を総合して体質を考えます。
勉強堂薬局では、妊活の体づくりにおいて特に、
🔴 必要な血を「満たすこと」と、その血をしっかり「巡らせること」
を大切にしています。
5年間の不妊治療を経て相談に来られた40歳Kさん
ここで、実際にご相談いただいた方をご紹介します。
40歳のKさん。妊娠を希望されてから5年が経過していました。
病院で検査を受けましたが、明確な不妊原因は指摘されていませんでした。
これまでタイミング法や体外受精に取り組み、体外受精は7回経験されていましたが、いずれも着床には至りませんでした。
男性側にも大きな医学的所見はなく、フーナーテストも良好でした。
そこで漢方相談で改めて体調について詳しくお聞きすると、
手足やお腹の冷え、生理痛、経血の塊、以前と比べた経血量の減少
などがありました。
病院の検査結果だけでは見えてこなかった、Kさん自身が日頃感じていた体の変化です。
漢方では、こうした状態から「血」が不足していないか、また血の巡りが滞っていないかなどを考え、体調に合わせた漢方と生活面からの体づくりを始めました。
基礎体温や生理にも少しずつ変化が
漢方を始めて4か月頃。
基礎体温に以前より安定した変化がみられるようになり、生理痛の際に使用していた痛み止めの回数も減ってきました。
7か月頃には、強く感じていた冷えにも変化がみられました。
その後も、毎月の生理や基礎体温、体調を確認しながら漢方を続けていただきました。
1年4か月頃には、以前より経血量にも変化がみられ、高温期も安定してきました。
そして漢方を始めて1年7か月。
Kさんから、自然妊娠されたとのご報告をいただきました。
長年にわたり不妊治療を続け、体外受精にも何度も取り組んできたKさん。
その経過を一緒に見てきた私たちにとっても、とてもうれしいご報告でした。
📌POINT 妊娠までの「体の変化」にも目を向けて
Kさんは漢方を続ける中で、基礎体温が安定し始め、生理痛で痛み止めを使う回数が減り、強かった冷えや経血の状態にも少しずつ変化がみられました。
そして1年7か月後、自然妊娠といううれしい結果につながりました。
妊娠には、卵子や精子、排卵、受精、胚の発育、着床など、さまざまな要因が関係するため、今回の妊娠を漢方だけの結果と考えることはできません。
しかし、勉強堂薬局が大切にしているのは、「妊娠した・しなかった」という結果だけではなく、その過程で体がどのように変化してきたかを見ることです。
Kさんの場合、長年気になっていた冷えや生理痛、基礎体温、経血などに変化がみられました。
漢方では、こうした一つひとつの変化を確認しながら、赤ちゃんを迎えるための体づくりを積み重ねていくことを大切にしています。
35歳を過ぎたら「時間」も大切に
35歳以降の妊活では、体質だけでなく年齢という時間的な要素も考える必要があります。
そのため、
「まず漢方だけで半年、1年様子を見て、それでも妊娠しなければ病院へ」
と一律に考えることはおすすめしていません。
必要な検査や不妊治療を受けながら、同時に自分の体調を整えていくという方法もあります。
特に、
「何度か採卵や移植をしているけれど結果につながらない」
「次の採卵・移植までに何かできることをしたい」
「原因不明と言われて、何をしたらいいのか分からない」
という方は、治療を何度も繰り返してからではなく、早い段階から自分の体の状態にも目を向けてみてください。
病院治療と漢方は、どちらか一つを選ぶ必要はありません。
「原因不明」だからこそ、今の自分の体を知ることから
「検査では異常なし」
と言われると、安心する一方で、
「では、なぜ妊娠できないのだろう」
という新たな不安が生まれることがあります。
そんなとき、検査結果だけを見続けるのではなく、
生理は以前と変わっていないか。
経血量は十分か。
大きな塊はないか。
生理痛はないか。
基礎体温はどのように推移しているか。
冷えや疲れはないか。
きちんと食べ、眠れているか。
こうした**「今の自分の体」**を振り返ってみてください。
漢方では、検査では見つからなかった不妊原因を探すのではなく、そこに現れている体からのサインを見ながら、一人ひとりの体質を考えていきます。
🔴 原因不明と言われても、「何もできることがない」という意味ではありません。
病院で必要な検査や治療を受けながら、漢方では生理や基礎体温、日頃の体調を確認し、赤ちゃんを迎えるための体づくりを一緒に考えていきます。
35歳を過ぎて妊活を続けている方、不妊治療を続けてもなかなか結果につながらず悩んでいる方は、お気軽にご相談ください。
執筆者
柴崎 公美子
登録販売者
日本不妊カウンセリング学会 会員
サプリメントアドバイザー
勉強堂薬局で妊活・不妊相談を担当。病院での治療と併用しながら、お一人おひとりの体質や生活習慣に合わせた漢方相談に取り組んでいます。


