2026.08.15
こんにちは。
小諸市の勉強堂薬局です。
妊活を続けている中で、
「病院の検査では特に異常はないと言われたけれど、なかなか妊娠につながらない」
というご相談をいただくことがあります。
病院での検査結果は、妊活を考えるうえでとても大切な情報です。
一方、漢方相談では検査結果だけでなく、生理の状態や冷え、胃腸の調子、疲れやすさ、睡眠、そして基礎体温の変化なども体質を知るための大切な情報として考えています。
今回は、夏になって体調を崩し、基礎体温にも気になる変化がみられた36歳Aさんの相談例をご紹介します。
※個人の相談事例であり、すべての方に同様の経過がみられるものではありません。
36歳Aさん 病院では異常なし。でも夏になると体調が崩れる
Aさんは36歳。妊娠を希望されて1年9か月が経過していました。
病院で基本的な検査を受けましたが、特に大きな異常は指摘されていませんでした。
そんなAさんが勉強堂薬局へ来店されたのは夏のことでした。
「最近、下痢や軟便が続いています」
「暑くなってから疲れやすくなりました」
というお悩みがあり、詳しくお話を伺っていくと、
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下腹部が冷たく感じる
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胃腸が弱く、下痢や軟便になりやすい
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夏になると疲れやすい
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基礎体温の高温期が10日未満の周期がある
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低温期と高温期の差が小さく、二相が分かりにくい
といった特徴がみられました。
基礎体温では、低温期と高温期の差が約0.2℃と小さく、高温期への移行が分かりにくい状態でした。
もちろん、基礎体温は睡眠時間や測定時間、室温、その日の体調などにも影響されます。
そのため、基礎体温だけを見て「妊娠しにくい」と判断することはできません。
しかしAさんの場合は、基礎体温の状態に加えて、下腹部の冷え、胃腸の弱さ、疲れやすさなどが重なっていました。
そこで勉強堂薬局では、夏に崩れていた体調を整え、体力や胃腸の働きを支えることを体づくりの目標としました。
漢方と一緒に「夏の食生活」も見直しました
漢方を服用していただくとともに、生活面では冷たい飲み物や体を冷やしやすい食べ物の摂り過ぎにも注意していただきました。
夏は暑いため、
「体は冷えていない」
と思いがちです。
しかし実際には、冷房の効いた室内で長時間過ごしたり、冷たい飲み物や食事が続いたりすることで、お腹の冷えを感じる方もいらっしゃいます。
特にAさんのように胃腸が弱く、冷たいものを摂ると下痢や軟便になりやすい方では、夏の食生活を見直すことも大切です。
漢方では、食べたものから体に必要な「気」や「血」をつくるうえで、胃腸の働きをとても大切に考えます。
そのためAさんには、単に「温める」ことだけではなく、胃腸をいたわりながら体力を整えていくことも意識していただきました。
1か月後、体調と基礎体温に変化が
漢方を始めて約1か月。
まずAさんが感じられたのは、下腹部の冷えの変化でした。
以前より下腹部の冷たさが和らぎ、基礎体温にも少しずつ変化がみられるようになりました。
低温期と高温期の差は約0.3℃となり、それまで分かりにくかった二相性も確認しやすくなってきました。
さらに服用を続けて3か月。
低温期と高温期の差は約0.4℃となり、高温期も14日程度続く周期がみられるようになりました。
そして、その頃に自然妊娠が判明しました。
妊娠後も体調に合わせて漢方を継続され、その後、無事に出産されました。
この経過から「漢方によって妊娠した」と断定することはできません。
ただ、Aさんの場合は、夏に悪化していた胃腸の状態や冷え、疲れやすさといった体調を一つずつ見直していく中で、基礎体温にも変化がみられ、その後自然妊娠に至った一例です。
基礎体温の「数字」だけを追いかけないことも大切です
妊活中は、
「今日は0.2℃下がった」
「高温期なのに体温が低い」
と、毎朝の数字が気になってしまうことがあります。
しかし勉強堂薬局では、一日の体温だけで体質を判断することはありません。
大切にしているのは、基礎体温表全体の流れと、その方の体調を一緒に見ることです。
例えば、
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高温期へどのように移行しているか
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低温期と高温期の二相がみられるか
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高温期がどのくらい続いているか
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季節によって変化していないか
といった点を確認します。
さらに、生理の状態、冷え、胃腸の調子、睡眠、食欲、疲れやすさ、ストレスなどについても詳しくお話を伺います。
Aさんの場合も、基礎体温だけを見ていたら、「高温期が短い」という情報だけで終わっていたかもしれません。
しかし、下腹部の冷えや胃腸の弱さ、夏の疲れやすさまで一緒に見ることで、体づくりの方向性を考えることができました。
まとめ
病院の検査で大きな異常が見つからなくても、
「なぜ妊娠につながらないのだろう」
と悩まれている方は少なくありません。
そんなとき、検査結果だけではなく、毎日の体調や生理、基礎体温を改めて見直してみると、体づくりのヒントが見つかることがあります。
今回のAさんでは、夏にみられた下痢や軟便、下腹部の冷え、疲れやすさ、そして基礎体温の変化が、体の状態を考えるための大切な情報になりました。
基礎体温は、排卵日を予測するためだけのものではなく、体調の変化を知るための一つの資料でもあります。
勉強堂薬局では、基礎体温表だけで判断するのではなく、病院での検査や治療状況、月経、冷え、胃腸、睡眠、食事なども含めて、お一人おひとりの体質を考えながら妊活の体づくりをサポートしています。
執筆者
柴崎 公美子
登録販売者
日本不妊カウンセリング学会 会員
サプリメントアドバイザー
勉強堂薬局で妊活・不妊相談を担当。病院での治療と併用しながら、お一人おひとりの体質や生活習慣に合わせた漢方相談に取り組んでいます。


