2026.09.14
「排卵日がいつなのか分からない」「今日タイミングを取らなければ、と焦ってしまう」そんなご相談をよくいただきます。
自然妊娠を希望する場合、大切なのは排卵日を1日だけ狙うことではありません。「排卵時期」として少し幅を持って考えてみましょう。
基礎体温が下がった日が「排卵日」とは限りません
こんにちは。
小諸市の勉強堂薬局です。
自然妊娠を希望されている方にとって、
「いつタイミングを取ればいいのか」
は、とても気になることだと思います。
妊活相談でも、
「基礎体温を測っていて、体温が下がったところが排卵日と聞いたのですが、どこなのかよく分かりません」
というお話をよく伺います。
確かに基礎体温は、排卵や月経周期を振り返るための大切な情報です。
一般的には、排卵後に黄体ホルモン(プロゲステロン)の影響で基礎体温が上がり、低温期と高温期の二相に分かれていきます。
しかし、「体温が一番下がった日=排卵日」とは限りません。
体温がはっきり下がらないまま高温期へ移行する方もいますし、睡眠時間や測定時間、体調などによって基礎体温が変動することもあります。
そのため、基礎体温だけから排卵日を1日に特定しようとすると、かえって分かりにくくなることがあります。
「おりもの」の変化も確認してみましょう
そこで、基礎体温と一緒に確認していただきたいのがおりもの(頸管粘液)の変化です。
排卵が近づくと、女性ホルモンの影響によって、おりものの量や状態が変化することがあります。
個人差はありますが、
- おりものの量が増えてくる
- 透明感が出てくる
- 水っぽくなる
- よく伸びるようになる
といった変化がみられることがあります。
特に、透明でよく伸びるおりものがみられる時期は、排卵が近づいているサインの一つとして参考になります。
ただし、おりものだけで排卵日を正確に特定できるわけではありません。
「基礎体温だけ」「おりものだけ」と一つの情報だけを見るのではなく、いくつかのサインを組み合わせて**「そろそろ排卵時期かな」**と考えるのがおすすめです。
排卵検査薬は「陽性=その日に排卵」とは限りません
排卵検査薬を使っている方も多いと思います。
排卵検査薬は、尿中のLH(黄体形成ホルモン)の上昇を捉えることで、排卵が近づいていることを予測するものです。
ここで覚えておきたいのは、
「陽性になったその日が必ず排卵日」というわけではない
ということです。
排卵検査薬は、排卵そのものを確認しているのではなく、排卵前に起こるLHの上昇を確認しています。
そのため、排卵検査薬を使う場合も、「陽性になった日だけタイミングを取ろう」と考えるより、検査薬の変化や普段の周期、おりものなども参考にしながら、少し幅を持って考えてみましょう。
※排卵検査薬の判定方法は製品によって異なるため、「うっすら線が出た=陽性」とは限りません。使用する製品の説明書に沿って判定してください。
排卵日は「待ち伏せ作戦」で考えてみましょう
妊活相談で私たちがお話ししているのが、
「排卵日を一点で狙いすぎない」
ということです。
「今日が排卵日だから、今日タイミングを取らなければ」
と思っていたのに、
仕事で帰宅が遅くなった。
疲れて寝てしまった。
夫婦どちらかの体調がよくなかった。
そんなこともありますよね。
排卵日を1日だけに絞ってしまうと、その日にタイミングが取れなかっただけで、
「今月はもうダメかもしれない」
と感じてしまうこともあります。
しかし、妊娠の可能性があるのは排卵日当日だけではありません。
排卵する前から精子が待っている状態をつくっておく。
勉強堂薬局では、これを分かりやすく、
📌「待ち伏せ作戦」
とお話ししています。
「排卵したからタイミングを取る」のではなく、排卵が近づいてきた時期からタイミングを取っておくという考え方です。
「排卵日」ではなく「排卵時期」で考える
生理周期が比較的安定している方であれば、自分の普段の周期から排卵時期を予測しながら、おりものの変化や排卵検査薬を確認してみましょう。
例えば、生理開始から10日目頃になったら、
「そろそろおりものを確認してみよう」
と意識してみるのも一つです。
おりものの量や状態に変化が出てきたり、排卵検査薬でLHの上昇を示す変化がみられたりしたら、排卵が近づいている可能性を考えてタイミングを取っていきます。
そうすれば、一度タイミングが取れなかったとしても、
「今日しかない」ではなく、「排卵時期の中で考えよう」
と、少し余裕を持つことができます。
妊活中の夫婦生活が、毎月「排卵日のためにしなければならないもの」になってしまうと、夫婦ともに負担になることがあります。
だからこそ、排卵日を一点で当てようとするより、排卵時期をある程度の幅で捉えることをおすすめしています。
タイミングは月に1回だけでなく、複数回を目安に
「排卵日だと思う日に、月1回だけタイミングを取っています」
という方もいらっしゃいます。
しかし、排卵日は毎周期まったく同じとは限りません。
そのため勉強堂薬局では、可能であれば、排卵が近いと考えられる時期に2~3回程度タイミングを取ることを一つの目安としてお話ししています。
もちろん、回数そのものがプレッシャーになってしまっては本末転倒です。
仕事や体調、夫婦それぞれの気持ちもあります。
大切なのは、
🔴 「排卵日を当てる」ことよりも、「排卵時期にタイミングを取る」こと。
「今日しかない」と考えすぎず、ご夫婦でコミュニケーションを取りながら続けてみてください。
おりものや基礎体温も、妊活相談で確認しています
「おりものの変化がよく分かりません」
「基礎体温がガタガタで、排卵時期が分かりません」
「排卵検査薬を使っても、いつタイミングを取ればいいのか迷います」
このようなご相談もあります。
勉強堂薬局では、基礎体温表や生理周期だけではなく、月経の状態、冷え、疲れ、睡眠、食事、ストレスなども確認しながら、その方の体の状態を一緒に見ていきます。
漢方では、おりものも体の状態を知るための一つの情報として考えます。
実際の相談でも、体調の変化とともに「以前よりおりものの変化が分かるようになった」とお話しされる方もいらっしゃいます。
ただし、おりものが少ない、性交痛があるといった症状にはさまざまな原因がありますので、漢方だけで判断せず、症状が続く場合には婦人科への相談も大切です。
タイミングは「待ち伏せ作戦」で
自然妊娠を希望していると、
「今月の排卵日は何日だろう」
と、どうしても1日に意識が集中してしまいます。
しかし、排卵のタイミングを家庭で正確に一点に絞ることは簡単ではありません。
だからこそ、
基礎体温を見る。
おりものの変化を見る。
必要に応じて排卵検査薬を使う。
いくつかの情報を組み合わせながら、**「排卵日」ではなく「排卵時期」**として考えてみてください。
そして、その少し前からタイミングを取る。
タイミングは「待ち伏せ作戦」でいきましょう。
基礎体温やおりものの見方、タイミングの取り方など、妊活を続ける中で分からないことがありましたら、お気軽にご相談ください。
執筆者
平尾 利枝
薬剤師
日本不妊カウンセリング学会 会員
勉強堂薬局で妊活・不妊相談を担当。薬剤師としての知識を生かし、病院での検査や治療状況も確認しながら、漢方の視点からお一人おひとりの体調や体質に合わせた妊活の体づくりをサポートしています。


