2026.08.21
病院の検査では大きな異常が見つからない。それでも、なかなか妊娠につながらない。
そんなとき漢方では、検査結果だけでなく、基礎体温や月経、冷え、疲れなど「今の体に現れているサイン」から体質を考えていきます。
原因が見つからなくても、体から見えてくることがあります
こんにちは。
小諸市の勉強堂薬局です。
勉強堂薬局には、病院で検査を受けても妊娠につながらない明確な原因が見つからず、「原因不明」と言われた30代、40代の方からもご相談をいただきます。
「異常はありませんと言われたけれど、なぜ妊娠しないのだろう」
「何を改善したらいいのか分からない」
「人工授精や体外受精など、次の治療へ進んだ方がいいのだろうか」
検査で原因が見つからなかったことに安心するよりも、かえって「では、どうしたらいいの?」と不安が大きくなってしまう方もいらっしゃいます。
一般に原因不明不妊とは、基本的な不妊検査を行っても、妊娠を妨げている明確な原因を特定できない状態を指します。
つまり、「妊娠できない原因が何もない」という意味ではなく、現在行われている検査では明確に説明できないということです。
また、年齢も妊娠のしやすさに関わる重要な要素です。
そのため、原因不明と言われたからといって漢方だけで様子を見るのではなく、年齢や妊活期間なども考えながら、必要に応じて病院での治療を進めることも大切です。
そのうえで漢方では、病院の検査結果とは少し違う角度から、「今の体がどのような状態なのか」を見ていきます。
基礎体温や月経にも、体質を知るヒントがあります
妊娠に関わる病院での検査は、とても重要です。
一方で漢方相談では、検査結果だけでなく、日々の体調にも目を向けます。
例えば、
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基礎体温が高温期へ移行するまでに時間がかかる
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低温期と高温期の差が分かりにくい
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高温期が安定しない
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生理痛が強い
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経血に大きな塊がみられる
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月経量が以前より少なくなった
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疲れやすく、食欲も低下している
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手足や下腹部に冷えを感じる
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冷えているのに、のぼせやほてりもある
といったことです。
こうした状態だけで不妊の原因を判断することはできません。
しかし漢方では、現在の体質を考えるための大切な手がかりになります。
例えば基礎体温であれば、「何度だったか」という一日の数字だけを見るのではなく、低温期から高温期へどのように移行しているのか、
高温期がどのように続いているのか、季節による変化はないか、といった全体の流れを見ます。
月経についても同じです。
周期だけではなく、経血量、色、塊の有無、生理痛、生理前後の体調などを確認します。
一つひとつを別々の症状として見るのではなく、それぞれの変化がどのようにつながっているのかを考えることが、漢方相談の特徴の一つです。
漢方で考える妊活の体質
漢方では、妊活中の体質を一つのタイプだけで考えるわけではありません。
勉強堂薬局の妊活相談でも、さまざまな体質を組み合わせながら現在の状態を考えていきます。
その中でもよくみられるのが、「血虚(けっきょ)」「瘀血(おけつ)」「腎虚(じんきょ)」などです。
血が不足している「血虚」
漢方でいう「血」は、全身に栄養や潤いを届けるものと考えます。
血虚の傾向がある方では、
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月経量が少ない
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経血の色が薄い
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顔色が淡い
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肌や髪が乾燥しやすい
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爪が割れやすい
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疲れやすい
などがみられることがあります。
妊活では血を巡らせることばかりに注目しがちですが、そもそも巡らせるための「血」が十分にあるかという視点も大切です。
血の巡りが滞る「瘀血」
瘀血は、漢方でいう血の巡りが滞った状態です。
例えば、
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生理痛が強い
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経血に塊が多い
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経血の色が暗い
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肩こりや頭痛がある
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下腹部に冷えを感じる
などが体質を考える手がかりになります。
ただし、「生理痛がある=瘀血」と一つの症状だけで判断するわけではありません。
月経や基礎体温、冷えなど、ほかの状態も一緒に確認していきます。
年齢や生殖に関わる「腎虚」
漢方では「腎」は成長や老化、生殖などと深く関係すると考えます。
妊活相談では、
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年齢を重ねて月経量が減ってきた
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腰や膝がだるい
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疲れが取れにくい
-
冷えが強くなった
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ほてりや寝汗がある
といった状態から、「腎」の働きについて考えることがあります。
特に30代後半から40代の妊活では、年齢という医学的な要素をきちんと考えながら、漢方では体質に応じて「腎」という視点も取り入れていきます。
そして実際には、「血虚だけ」「瘀血だけ」という方ばかりではありません。
血虚と瘀血が重なっている方。
胃腸の弱さや疲れやすさを表す「気虚」が加わっている方。
ストレスや緊張が続く「気滞」がみられる方。
一人ひとり違うからこそ、漢方ではその方の状態を詳しく確認することが大切になります。
漢方では「今の体全体」を見ていきます
原因不明不妊と言われたとき、
「検査では分からない原因を漢方なら見つけられるのですか?」
と思われるかもしれません。
漢方は、病院の検査では見つからなかった不妊の原因を特定するものではありません。
そうではなく、検査結果を大切にしながら、その方の体質や日々の体調という別の視点から、今の体を見ていくものです。
勉強堂薬局では、
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基礎体温
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月経周期や経血の状態
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冷えやほてり
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睡眠
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食欲
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胃腸の状態
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便通
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疲れやすさ
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ストレス
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病院での検査や治療状況
などを確認します。
さらに相談の中では、お話を伺いながら、顔色や舌の状態なども体質を考えるための情報として参考にします。
「冷えがあるから、この漢方」
「高温期が短いから、この漢方」
と、一つの症状だけで決めるわけではありません。
基礎体温、月経、睡眠、食欲、疲労感、冷えなど、一つひとつの情報をつなぎ合わせながら、その方だけの「今の体」を考えていくことを大切にしています。
病院治療と漢方、どちらか一つを選ぶ必要はありません
原因不明不妊と言われた方の中には、
「自然妊娠をもう少し待つべきでしょうか」
「人工授精に進むべきでしょうか」
「体外受精を勧められましたが、漢方を始めるなら治療を休んだ方がいいですか」
と迷われる方もいらっしゃいます。
しかし、病院治療と漢方を必ずしも二者択一で考える必要はありません。
病院では、検査結果や年齢、妊活期間などをもとに、タイミング法、人工授精、体外受精など医学的な治療を検討します。
一方、漢方相談では、その治療状況も確認しながら、冷え、疲労、胃腸、月経、睡眠など、その方が抱えている体調面から体づくりを考えていきます。
特に年齢を重ねてからの妊活では、「まず漢方だけを半年、一年続けて、それから病院へ」と時間を区切って考えることが、必ずしもその方にとってよい選択とは限りません。
病院で必要な検査や治療を受けながら、漢方や生活習慣の見直しを取り入れる。
その方の年齢や希望、治療状況に合わせて、無理のない方法を一緒に考えていくことが大切です。
赤ちゃんを迎えるために、まず「今の自分」を知ることから
原因不明不妊と言われると、
「原因が分からないのだから、何をしても変わらないのでは」
と思ってしまうかもしれません。
しかし、検査で明確な原因が見つからないことと、体の状態を見直すところが何もないことは同じではありません。
以前より生理量が減っていないでしょうか。
生理痛や経血の塊はありませんか。
基礎体温の流れはどうでしょうか。
冷えや疲れを「昔からだから」と我慢していませんか。
きちんと食べられていますか。
よく眠れていますか。
妊活では、特別なことをたくさん始める前に、まず現在の自分の体を知ることも大切です。
漢方では、体質に合わせた漢方薬だけでなく、食事や睡眠、運動、冷えへの対策など、日々の生活についても一緒に考えていきます。
そして、すべてを完璧にする必要はありません。
今の自分にできることから、一つずつ整えていく。
勉強堂薬局では、自然妊娠を希望されている方も、人工授精や体外受精など病院で治療をされている方も、それぞれの状況を大切にしながら妊活の体づくりをサポートしています。
「原因不明と言われて、何をしたらいいのか分からない」
そんなときは、検査結果だけではなく、これまでの月経や基礎体温、体調の変化を一度振り返ってみてください。
そこから、今の自分に必要な体づくりを考えるヒントが見えてくるかもしれません。
執筆者
平尾 利枝
薬剤師
日本不妊カウンセリング学会 会員
勉強堂薬局で妊活・不妊相談を担当。薬剤師としての知識を生かし、病院での検査や治療状況も確認しながら、漢方の視点からお一人おひとりの体調や体質に合わせた妊活の体づくりをサポートしています。


