夏こそ妊活の落とし穴?おなかの冷えが子宮環境に与える影響

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  • 2026.07.16

    夏こそ妊活の落とし穴?おなかの冷えが子宮環境に与える影響

    「夏は暑いから冷えとは無縁」と思っていませんか。

    実は、不妊相談に来られる方の中には、夏になると基礎体温が不安定になったり、

    生理の状態が変化したり、「足は暑いのにお腹だけ冷たい」と感じたりする方が少なくありません。

    その背景には、冷房の効いた室内で長時間過ごすことや、

    冷たい飲み物・アイス・そうめんなどを食べる機会が増えることによる

    「夏の冷え」が関係している場合があります。

    妊娠を希望する方にとって、子宮や卵巣がある骨盤内の血流はとても大切です。

    漢方では、冷えによって血液の巡りが悪くなると、子宮環境にも影響を及ぼしやすいと考えます。

    もちろん、冷えだけが不妊の原因ではありません。

    しかし、病院の検査では大きな異常が見つからなくても、「体を整える」という視点から冷え対策を行うことは、

    妊活中の体づくりに役立つことがあります。

    この記事では、夏に体が冷える理由、妊活との関係、そして漢方で考える体質について詳しく解説します。

    夏なのに体が冷えるのはなぜ?妊活中だからこそ知っておきたい理由

     

    夏は一年の中で最も気温が高い季節です。

    しかし、現代では屋外よりも冷房の効いた室内で過ごす時間が長く、「暑さ」よりも「冷え」の影響を受ける方が増えています。

    特にデスクワークや車での移動が多い方は、気付かないうちに下半身やお腹が冷えています。

    冷房の風は足元にたまりやすく、子宮や卵巣のある骨盤周囲を冷やしてしまうことがあります。

    さらに、暑い日は冷たい飲み物やアイス、氷を入れた飲料を口にする機会も増えます。

    胃腸が冷えると、漢方では「脾胃(ひい)」の働きが弱くなると考えます。

    脾胃は食べたものをエネルギーや血液へ変える大切な臓器です。

    ここが弱ると、体を温める力や良質な血液を作る力も低下しやすくなります。

    また、夏は大量に汗をかきます。

    汗をかくこと自体は体温調節に必要ですが、過度な発汗は体内の水分だけでなく「血」を消耗しやすい状態にもつながります。

    暑い屋外と冷房の効いた屋内を何度も行き来すると、自律神経も疲れやすくなります。

    交感神経が優位になる時間が長いと血管が収縮し、末端まで十分に血液が届きにくくなることがあります。

    実際の漢方相談でも、夏になると次のようなお悩みを伺うことがあります。

    ◎基礎体温がガタガタになる

    ◎高温期への切り替わりが遅い

    ◎生理の終わりがだらだら続く

    ◎足先は冷えているのに顔はほてる

    ◎疲れやすく食欲が落ちる

    これらは必ずしも冷えだけが原因ではありませんが、夏の生活習慣が体調に影響している可能性も考えられます。

    「夏だから温める必要はない」と考えるのではなく、暑さと冷えの両方に気を配ることが、妊活中の体づくりでは大切です。

    漢方では夏の冷えをどのように考えるのか

     

    漢方では、「冷えている」という症状だけを見るのではなく、「なぜ冷えているのか」という原因を大切にします。

    同じ冷えでも体質によって必要な漢方は異なります。

    代表的な体質の一つが血虚(けっきょ)です。

    血虚とは、子宮や卵巣へ栄養を運ぶ「血」が不足している状態を指します。血液量だけではなく、漢方では血の質も重視します。

    血虚の方は、顔色が白い、めまい、立ちくらみ、髪が乾燥しやすい、眠りが浅いなどの症状がみられることがあります。

    妊活では、子宮内膜や卵胞を育てるためにも十分な「血」が必要と考えられているため、血を補うことが大切になります。

    一方で瘀血(おけつ)という体質もあります。

    瘀血とは、血液が十分に巡らず滞っている状態です。

    冷えやストレス、運動不足などが関係すると考えられています。

    生理痛が強い、経血に塊が多い、肩こりや頭痛がある方では、瘀血の傾向がみられることがあります。

    さらに気虚(ききょ)では、体を温めるエネルギーそのものが不足しています。

    疲れやすい、食後に眠くなる、胃腸が弱い、風邪をひきやすい方に多くみられる体質です。

    また、年齢とともに重要になるのが腎虚(じんきょ)です。

    漢方でいう「腎」は、成長や生殖に関わる働きを担うと考えられています。35歳を過ぎると腎の働きを意識した体づくりも重要になります。

    このように、「冷えている」という同じ症状でも、その背景は一人ひとり異なります。

    勉強堂薬局でも、「体を温める漢方を飲んでいるのに変化を感じない」というご相談を受けることがあります。そのような場合は、単純に温めるだけではなく、「血を補う」「血を巡らせる」「胃腸を整えて血を作る」といった視点が必要になるケースも少なくありません。

    妊活では、子宮環境を整えるためにも「血を満たすこと」「血を巡らせること」の両方を考えることが大切です。

    おなかの冷えが子宮環境に与える影響とは

    妊娠を希望する方にとって、子宮や卵巣がある骨盤内の血流はとても大切です。

    子宮内膜は毎月新しく作られます。その材料となるのは、酸素や栄養を十分に含んだ血液です。血液がしっかり巡ることで、子宮内膜は受精卵を迎える準備を整えていきます。

    一方で、おなかや下半身が冷えた状態が続くと、血管が収縮し、骨盤内の血流が低下しやすくなることがあります。その結果、子宮や卵巣へ必要な栄養が十分に届きにくくなる可能性があります。

    もちろん、冷えだけが妊娠しにくさの原因ではありません。しかし、子宮内膜の厚さや質、卵胞の成長には血液が深く関わっているため、「良い血液をつくり、しっかり巡らせること」は妊活中の体づくりに欠かせないと考えています。

    漢方相談では、次のような症状がある方は血流や血液の状態を詳しく確認しています。

    生理の終わりがだらだら続く

    経血にレバーのような塊が混じる

    高温期への移行がゆっくりで階段状になる

    生理痛が以前より強くなった

    下腹部や足先が冷えやすい

    これらの症状だけで体質を判断することはできませんが、子宮環境を見直す一つのヒントになることがあります。

    勉強堂薬局では、「血流を良くする」だけではなく、「血液そのものを充実させること」も大切にしています。

    血が不足している方に巡りだけを良くしようとしても十分な結果につながらない場合があるためです。

    血を満たし、血を巡らせる。

    この二つを同時に考えることが、妊活ではとても重要になります。

     

     

     

    今日からできる夏の冷え対策

     

    夏の冷え対策は、特別なことをする必要はありません。毎日の生活を少し見直すだけでも、体への負担を減らすことにつながります。

    ① 冷房の設定温度を見直す

    冷房は我慢する必要はありませんが、効き過ぎには注意しましょう。外との温度差が大き過ぎると、自律神経が乱れやすくなります。職場など温度調整が難しい場合は、薄手のカーディガンや腹巻きを活用するのもおすすめです。

    ② 冷たい飲み物を摂り過ぎない

    暑い日は冷たいものが欲しくなりますが、一日中氷入りの飲み物ばかり飲むと胃腸が冷えやすくなります。常温や温かい飲み物を上手に取り入れてみましょう。

    ③ 食事で体を整える

    夏野菜は水分を多く含み、体を冷ます働きがあると考えられています。全てを控える必要はありませんが、生姜、ネギ、シソ、みょうがなど体を温める食材と組み合わせることで、バランスよく取り入れられます。

    ④ 湯船につかる

    暑い季節はシャワーだけで済ませがちですが、38〜40℃程度のお湯にゆっくりつかることで全身の血流が促され、自律神経も整いやすくなります。

    ⑤ 軽い運動を続ける

    ウォーキングやストレッチなど、無理のない運動は血流改善にも役立ちます。汗をかくことよりも、毎日続けることを意識しましょう。

    病院治療と漢方は併用できますか?

    相談の中で最も多い質問の一つが、「病院の薬と漢方は一緒に飲めますか?」というものです。

    多くの場合、病院で処方されるホルモン剤や排卵誘発剤などと漢方は併用が可能です。ただし、体質や服用している薬によって注意が必要な場合もあるため、自己判断ではなく相談しながら進めることが大切です。

    当薬局でも、体外受精や人工授精、タイミング法を続けながら漢方を取り入れている方が多くいらっしゃいます。

    私たちは病院での治療を否定するのではなく、「体を整える」という視点から妊活をサポートすることを大切にしています。

    【症例】夏の体質改善に取り組まれたAさん(仮名)

     

    38歳のAさんは、体外受精を続けていましたが、「夏になると基礎体温が不安定になる」「冷房に入ると下腹部が冷える」というお悩みでご相談に来られました。

    詳しくお話を伺うと、冷たい飲み物を毎日飲み、仕事では一日中冷房の効いた部屋で過ごしていました。また、生理の終わりが長引き、経血には塊もみられました。

    体質を確認し、生活習慣の見直しとともに漢方を取り入れたところ、数か月かけて基礎体温が安定し、生理の状態にも変化がみられました。

    もちろん、この変化が全ての方に当てはまるわけではありません。

    しかし、病院の治療と並行して体質改善に取り組むことが、安心して妊活を続けるきっかけになるケースもあります。

    よくある質問(FAQ)

     

    Q. 夏でも腹巻きはした方がいいですか?

    A. 冷房の効いた場所で長時間過ごす方にはおすすめです。汗をかいたらこまめに着替え、蒸れない素材を選びましょう。

    Q. アイスや冷たい飲み物は絶対に控えた方がいいですか?

    A. 全く食べてはいけないわけではありません。摂り過ぎを避け、温かい食事や飲み物と組み合わせることが大切です。

    Q. 漢方はどのくらい続けるとよいですか?

    A. 体質改善は少しずつ進むため、一般的には数か月単位で経過をみながら調整していきます。期間は体質や治療状況によって異なります。

    Q. 病院の治療を受けていても相談できますか?

    A. はい。現在の治療内容や検査結果を参考にしながら、体質に合わせたご提案をしています。

    まとめ

     

    夏は暑い季節ですが、冷房や冷たい飲み物などによって、意外にも体が冷えやすい季節でもあります。

    妊活では、「血を満たすこと」と「血を巡らせること」が子宮環境を整えるうえで大切だと漢方では考えます。

    冷えの原因は一人ひとり異なり、必要な漢方も同じではありません。

    「基礎体温が安定しない」「夏になると体調が崩れやすい」「病院の治療と一緒に体質改善にも取り組みたい」とお考えの方は、一人で悩まずお気軽にご相談ください。

    勉強堂薬局では、お一人おひとりのお話を丁寧に伺いながら、病院での治療も大切にしつつ、その方に合った体づくりをご提案しています。

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