
高度生殖治療は、最も効率の良い手段として利用されていますが、皆が期待したとおり成功しているわけではありません。
これから治療を検討されているかた、現在治療継続中のかたも、少しでも不安や迷いがあるなら今一度しっかりと受けとめるべき現実があります。
体外受精・顕微授精の実状
日本産婦人科学会発表の最新データ(2017年)によると、年間に実施された体外受精・顕微授精といった「生殖補助技術」は約45万件でしたが、その中で妊娠件数は約7万9千件、出産件数は約5万5千件でした。
割合としては、妊娠率は17.7%、出産率は12.3%ということになります。
通院して薬剤などで準備をしても胚移植まで至らないケース、移植をしたが妊娠しないケース、妊娠したが出産にたどり着けないケースなど、結果として8割以上が「授かることができなかった」ということになります。
つまり、ものすごい数の「妊娠できない不妊治療」が行なわれているということもいえます。
体外受精・顕微授精をお考えの方へアドバイス
治療に行き詰まり、漢方を選択されるお客さまの
切実なご相談から、授かるための本質にしっかりと向き合うことの大切さを感じます。
- ・そもそも体外受精を選択すべき状況かどうかをしっかりと見定めることが大切
- ・体外受精によって高確率で妊娠できるというものではなく、妊娠できるかどうかは体の状態次第で決まる
- ・妊娠は確率ではなく、その人の体が妊娠できる状態かどうかで結果が変わる
- ・妊娠率の低さは、つまり「体づくりの不足の割合」を意味する
- ・体外受精が必要なケースでも、「体づくり」は不可欠
- ・目指すは出産。妊娠を維持する「体づくり」への意識を早い時期から持つことが大切
成果がみられないまま治療を続けているかたは、
見る角度を少し変えてみることで必要な取り組みに気づかれるかもしれません。
治療成果を高めるには
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質の良い卵を作ること
生殖力をつかさどる"腎"を補う漢方で卵巣を元気にし、ホルモン分泌や卵子の成熟を助けることにより、質の良い卵子とスムーズな排卵が期待できます。
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着床に適した子宮環境を整えること
骨盤内の瘀血(血の巡りが悪く滞った状態)を改善して、子宮内の血の巡りを整え、子宮内膜の質や厚さに働きかけることが期待できます。
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着床を維持すること
医学的な原因がないのに流産してしまう場合は、体質的な側面から見直し、自律神経のバランスを整え体力を補うことで、体質的な不足による流産を防ぐことが期待できます。